「昔と今じゃ、家のつくりも考え方もずいぶん違うのね」
そんなお声を、親御さん世代からいただくことがよくあります。
たしかに、30年前と今の家づくりは大きく違います。
けれど、その違いの根っこにあるのは、「家族が安心して、自分らしく暮らせる家にしたい」という思い。これは今も昔も、変わりません。
ただ少しだけ、考え方や優先順位が変わってきただけなのです。
今回は、20代〜30代前半の若いご夫婦が家づくりを考えるときに、親御さんにそっと知っておいていただきたいことをまとめました。
「えっ?そんな間取りでいいの?」…ちょっと待って!今どきの家はここが違う

親御さんにとって、我が子が家を建てると聞くと、つい「ちゃんとした家になるの?」と心配になりますよね。
でも、それは「我が子の幸せを願っているからこそ」なのだと、私たちもよくわかります。
ただ、今のお家づくりには、昔とは違う「常識」や「工夫」がたくさん詰まっています。
例えば──
◯ LDKは“つながる空間”が主流に
30年前はリビング、ダイニング、キッチンを分けるのが普通でしたが、今は一体化させて「家族の気配がつねに感じられる空間」が好まれます。特に共働きのご夫婦にとって、限られた家族時間を濃く楽しめることが重要なんです。
◯ 和室のない家も珍しくありません
「一部屋は和室がないと…」と思われるかもしれませんが、最近では“床に座る文化”自体が少なくなっています。掃除がしやすく、家具の配置がしやすいフローリング中心の家づくりが選ばれる傾向にあります。
◯ 押入れよりも、ウォークイン&ファミクロ
収納は「たくさんあるか」より「暮らしに合っているか」が重視されます。出し入れしやすく、家事動線に合わせたファミリークローゼットが人気です。
◯ ガレージは車庫だけじゃない
ビルトインガレージや趣味空間としてのガレージを希望される方も増えています。車・バイク好きな若いご夫婦の“夢の空間”なのです。
どうして、そんなに違うの?若い世代の“暮らしのリアル”
実は、こうした変化の背景には、若い世代の「日々の暮らしのリアル」があります。
- 夫婦共働きが当たり前
- 在宅ワークの普及
- 家事の効率化が重視される
- 子どもとの時間を増やしたい
- 家で趣味やリラックスもしたい
そんな日常にぴったりフィットする家を目指すと、どうしても昔とは違った設計や考え方になるのです。
だからこそ、親御さんにはぜひ、「今の家づくりは、無理でも背伸びでもなく、“今を大切にしたい”という想いから来ている」ということを知っていただけたらと思います。
ご両親の言葉が、若夫婦の心を縛ってしまうことも

ここからは、少しだけデリケートなお話を──。
私たちドヒハウスでは、家づくりの打ち合わせに親御さんが同席されるケースが少なくありません。
そのなかで感じるのは、親御さんのアドバイスが、時に若夫婦の自由な家づくりを妨げてしまうことがあるということです。
たとえば…
- 「和室がないなんて信じられない」
- 「そのキッチン、狭くない?」
- 「そんな広いガレージ、いらないでしょ!」
- 「色はもっと落ち着いたのにしたら?」
親御さんに悪気がないことはわかっています。
でも、こうした言葉が重なっていくと、若いご夫婦が本当に叶えたい理想の暮らしをあきらめてしまうこともあるのです。
親御さんにお願いしたいこと:「応援団」になってください

家づくりの主役は、そこでこれから何十年と暮らしていくご夫婦です。
だからこそ、私たちは親御さんに「ぜひ、応援団になってあげてください」とお伝えしています。
何も口を出さない、ということではありません。
でも、「昔とは違うなぁ」と思っても、「今はこんな考え方なんだね」と理解しようとする姿勢が、なによりの安心につながります。
そして、家づくりの過程で不安や悩みが出たときには、ぜひご両親の経験を聞かせてあげてください。
「失敗しないコツ」「やってよかったこと」「もっとこうすればよかったこと」──経験者ならではのアドバイスは、若夫婦にとって心強い道しるべになります。
ドヒハウスが大切にしているのは、「その家族らしい家づくり」

私たちドヒハウスは、お客様一人ひとりの暮らしや想いを大切にしたいと考えています。
だからこそ、間取りや仕様だけでなく、「誰とどんなふうに暮らしたいか」という気持ちを丁寧にお伺いしています。
親御さんの存在も、その家づくりにとって欠かせない大切な一部です。
でも、いちばん大切なのは、これから何十年もその家で暮らすご夫婦の気持ち。
どうかその想いを、温かく見守っていただけたら嬉しいです。
まとめ:親子で気持ちよく、家づくりを進めるために

- 今の家づくりは、暮らし方の変化に合わせて進化しています
- 昔の常識と違っても、今の世代には“今の暮らし”に合った理由があります
- 親御さんの「見守り」と「共感」が、若夫婦の自信につながります
- 経験者としてのアドバイスはとても貴重!ただし押しつけにならないように
家づくりは、人生の中でも特別な時間。
親子で意見がぶつかることがあっても、それは「お互いの幸せを願っている」証です。
どうか、ご両親には“頼れる相談相手”として、あたたかく寄り添っていただけますように──。
私たちドヒハウスも、その橋渡しを全力でお手伝いさせていただきます。